鯖の塩漬け |
3枚に下ろしたときに20センチほどになる大きさの鯖で油分の少ないものを選ぶ。表面をよく洗い、3枚に下ろし強く塩をする。約3日を要して鯖の水分をよく抜く。 |
米炊き・立塩 |
米は固めに炊きあげ、海水ほどの塩分濃度の塩水にさらしてばらばらにし、水気を切る。 |
仕込み |
4斗の仕込桶に、まず米をばらばらと桶底に散らす。三枚に下ろした鯖をぎっしりと並べ、米、山椒の葉の順で何層にも重ね漬け込んでいく。空気が入り込まないようによく押しながら重ねる。米麹は使わない。桶がいっぱいになったらゲンゲとよばれる藁を三つ編みに編んだもので周囲をふさぎ、落し蓋をして重石をのせておく。 |
発酵・貯蔵 |
温度変化の少ない漬物蔵で貯蔵する。微生物の働きで米が分解されて柔らかくなり糖に変化して甘くなる。続いて乳酸菌が働いて酸っぱくなる。ごはんが酸っぱくなってくると鯖は身がしまり白っぽい色に変わる。鯖の味にも酸味が加わる。 |
虫干法会 |
毎年、7月22日から28日の間に行われる仏教行事虫干法会では、説話のあとに「お斎(とき)」とよばれる食事の振る舞いがある。白飯・煮物・漬物とともに約2ヶ月間漬込んだ「鯖ずし」が供される。 |